日曜ドラマ「下町ロケット」にも登場した「小さな工場の技術の結集」が注目を浴びています。

小さな工場の技術の集積が今の日本、いや世界の産業までも支えていると言っても過言ではないでしょう。

今日はそんな世界に誇れる日本の技術の一つ、「フリーズドライの技術」に迫ってみようと思います。

TBS「所さんのニッポンの出番」でフリーズドライの商品を外国人に食べさせたらどれが一番美味しいかという企画がありました。

「三ツ星キッチンパスタ」「チキンカツの玉子とじ」「一人鍋2食セット(豚・みぞれ)」とどれもお湯をかけて1分で出来上がり、美味しいとの大評判でした。

そして外国人に1番人気が高かったのが、意外や意外「おしるこ」でした。今日は外国人もびっくりの美味しすぎる「フリーズドライ食品」の理由と展望についてまとめてみました。

外国にない食文化

外国人が「おしるこ」を一番美味しいと選んだ理由は、「豆がスイーツになるなんて信じられない!」だそうです。豆のスイーツ、甘い豆料理は日本人には当たり前ですが、外国の豆料理は甘さとは縁がなかったのですね。

甘い豆料理の中で代表的なのが「甘納豆」、「金時豆の甘煮」お正月の「黒豆」「ぜんざい」など豆文化は和食には欠かせないものとなっています。そのレシピにはキリがありません。

サーティワンアイスクリームの大納言アイスも人気あります。外国にない食文化が今注目を浴びています。

フリーズドライとは

さて、今日の主役は「フリーズドライ」その歴史を紐解いてみます。通常の乾燥方法は、天日に干したり、熱を加えて水分を蒸発させます。

フリーズドライとは、水分をたっぷり含む食品原料を目的に応じて下処理してからマイナス30~40度C程度で急速凍結し次に真空に近い状態で氷を昇華(蒸発脱水)させて乾燥させること。

日本では1957年に研究開発、1961年にみそが実用化された。

フリーズドライ食品は民間では保存食として活用されている。水分が除去されている分軽量なので携帯食としても有用であり、軍隊において重くかさばる缶詰に代わる携帯食として発達した。

高野豆腐や寒天、九州地方の「ホシイ」などがフリーズドライの原点のようです。

日本では1957年に研究開発、1961年にみそが実用化された。

フリーズドライのメリット

  • 見た目の変化がない   
  • ビタミンなどの栄養成分や風味の変化が少なく美味しい  
  • 軽く小さくなり、持ち運びが楽になる   
  • 多孔質になるため水か湯によりごく短時間で戻せる
  • 長期保存が可能   
  • 添加物が少ない 

フリーズドライのデメリット

値段が高いことでしょうか。でも考えようによっては、忙しい人にはありがたく、一人分の量が決まっているので残菜が出にくく経済的という見方もあるでしょう。若い人はこればかりに頼ってしまうと、料理下手になるかも知れません。

他にも1、弾性、粘性などが若干変わる
2、多孔質のため吸塵性があり、脂肪性食品の酸化が早い
などといった短所もある。

賞味期限は?

1年から3年程度の保存が効くので、非常用保存食として備蓄にも向いています。もしもの時の災害時の非常食としても備蓄していると安心ですね。ご家族で賞味期限前に試食するのもありですね。
(ちなみにアマノフーズの「美味しい豚汁」の賞味期限は3年6ヵ月)

種類はどれくらい?

代表的なアマノフーズの商品は味噌汁だけで70種類以上。他のメニューは200種類以上にものぼります。他のメーカーもあるので、味に飽きる心配はなさそうです。

まとめ・フリーズドライの展望

フリーズドライの需要と生産は益々伸びることにより、価格も安くなっていくでしょう。

フリーズドライは今後、非常食、宇宙食、自衛隊、アウトドア食品はもとより、医薬品、そして「災害から古文書などの文化財を守るため」や「精子の凍結乾燥による希少野生動物保護」にもその技術が応用されています。

日本の高いフリーズドライの技術が海外で飢餓に苦しむ人などへの食料補給に期待したいところです。また、精子保存は人類の滅亡の危機から救うことになるかもしれませんが、これは現実に起こらないで欲しいですね。倫理的にも空想上にとどめておきたいお話です。