認知症の高齢者は全国に約460万人と言われており、年々増え続けています。

認知症とは、認知障害の一種で、発達した知能が様々な要因によって低下し、日常生活に支障が出てくる状態を言います。
この認知症には、

  • アルツハイマー型   
  • レビ小体型   
  • 脳血管性型   
  • アルコール性認知症   
  • 若年性認知症 

など様々な種類があり、経過や特徴的な症状に違いがあります。

今回は、そんな認知症を予防するために期待される食品や、注目のアロマ効果について調べてみました。

認知症の患者さんをお持ちの方の悩み解消、または将来の予備知識としてお役に立てれば幸いです。

認知症の症状

種類により違いはありますが、認知症に必ず見られる代表的な中核症状に「記憶障害」「見当識障害」などがあります。

認知症による記憶障害の場合、「直前の出来事は忘れてしまうが過去の出来事は覚えている」という症状が顕れます。

そして、症状が進行すると、過去の記憶も直前の出来事と同様に忘れてしまうことが多いようです。

さらに中核症状以外にも、脳に障害が起きることにより、行動に異常が出たり、精神症状が顕れたりします。

その症状は、周辺症状と呼ばれており、

  • 妄想   
  • 不安   
  • 無気力   
  • 徘徊   
  • 暴力   
  • 睡眠障害  

などがあります。
しかしこれらの症状に関しては、本来の性格や、暮らしている環境にも大きく影響されるため、人により症状に違いが出てきます。

私の身近な経験として、祖父母や叔母も認知症により記憶障害の症状が出ていました。

会いに行くと、「どちらさまですか?」という質問を数分のうちに何度も繰り返していたにも関わらず、古い知り合いの話を鮮明に教えてくれたのが強く印象に残っています。

一般的な認知症の症状と同じように、「今起こったことは忘れてしまうが、古いことはよく覚えている」という典型的な状態でした。

更に叔母には周辺症状である「睡眠障害」が強く出ていました。

布団に入っても眠ることが出来ないらしく、すぐに起き出す、というのを一晩中繰り返していました。

ほとんど寝ずに起きているため、同居していた家族は大変苦労したようです。

認知症の予防方法

認知症は、現在のところ完璧な予防方法はないといわれています。

しかし認知症のうち、約6割を占めているアルツハイマー型の認知症は、食習慣などに大きく左右されるといわれており、適切な予防をすることによって脳の状態を良好に保つことが出来れば、認知症にかかりにくくすることができるのです。

また、認知症を早期に発見し治療をすれば、進行を遅らせることも可能といわれています。

健康な状態で長生きするためには認知症予防を取り入れた食生活がおすすめです。

認知症予防に効果的な食事とは

認知症予防には「和食」が効果的であるとう研究結果が報告されています。

和食に使用される食材にはDHA・レシチン・グルタミン酸など、脳の活性化や衰えを防ぐ成分を多く含んでいるためです。

サバ、イワシなどの背の青い魚、まぐろ、鮭

これらの食材には、DHA(ドコサヘキサエン酸)が多く含まれています。
DHAは脳の情報伝達をスムーズにし、活性化させると考えられている成分です。

みそ、醤油

減量となる大豆には、レシチンという記憶力に作用する成分が含まれています。

納豆

納豆には、レシチンだけでなくビタミンKも含まれており、脳を活性化します。

椎茸

悪玉コレステロールを低下させる働きをもつエリタデニンが含まれています。
また、脳の老化を抑えるグルタミン酸も豊富です。

認知症の発症には「コレステロール」が大きく関わっているといわれていますが、和食は血液中のコレステロール濃度を低くすることから、認知症予防に効果的だとされています。

さらに認知症患者は、魚や野菜の摂取量が少なく、栄養に偏りがあるという調査結果もあります。

偏りのある食生活は、認知症の原因となる動脈硬化や高血圧にもつながることから、認知症の予防には、バランスの良い食生活が最重要と言えるでしょう。

毎日の食事を見直すことによって、認知症を効果的に予防・改善してみてはいかがでしょうか。

認知症予防にアロマ療法

食事の見直しと共に、近年ではアロマ療法による認知症予防が大きく注目されています。

これは認知症において、まずダメージを受けるのが「嗅神経」であることが研究によって判明したためです。

アルツハイマー型の認知症患者には、嗅覚障害が認められるケースが少なくないようです。

嗅神経へのダメージが少しずつ脳の機能を低下させるのが、認知症を発症するメカニズムだともいわれています。

そこで、嗅神経に刺激を与え回復させることで脳を活性化させる、というのが、アロマによる認知症予防の考え方です。

アロマの種類

一般的に、認知症予防に効果が期待できるといわれているアロマは以下の4つとなります。

ローズマリーカンファー(神経刺激作用、鎮痛作用など)

集中力や記憶力を向上させる効果のあるローズマリーには、幾つかの種類があります。
その中で最も認知症予防に効果が期待できるとされるのが「ローズマリーカンファー」です。

レモン(抗うつ作用、鎮静作用など)

気持ちを高揚させ、リフレッシュさせる効果があります。

真正ラベンダー(鎮静作用、殺菌作用など)

ラベンダーも、ローズマリーのように様々な種類があります。
その中で最も認知症に対する効果が期待できるのが、真正ラベンダーとなります。
神経を鎮める作用をすることからリラックスや安眠が期待できます。

オレンジスウィート(健胃作用、催眠作用など)

風邪の予防に効果があるだけでなく、高いリラックス効果があるとされています。

アロマには、自律神経をコントロールする働きがあります。
それだけではなく、「リラックス」「抗うつ」などの効果もあり、認知症を軽減するといわれています。

認知症予防としてアロマを使う際の注意点

では次に、アロマを認知症予防に使用する際の注意点を見ていきましょう。

精油を使用する

市販のアロマグッズには化学合成物を使用しているものがあります。
しかし認知症予防として使用する際には、天然由来の精油を使用しましょう。

注意事項を確認する

天然由来の精油には、使用する場合の注意事項や禁忌事項があります。

「ローズマリーカンファー(妊娠中の使用不可)」
「レモン(肌への使用後12時間は紫外線にあたらない)」
「真正ラベンダー(低血圧の場合は避ける)」
「オレンジスウィート(肌への使用後12時間は紫外線にあたらない)」

上記は一例となります。実際にアロマオイルを使用する際には、必ず禁忌事項を全て確認しましょう。

妊娠中や低血圧の場合に使用不可となるアロマの場合は、自分自身だけでなく、家族の状態も考慮することをおすすめします。

認知症予防でのアロマの使い方

アロマの使い方は、それほど難しいものではありません。
・市販のアロマペンダントを使用する
・アロマポットを利用する
・枕もとに数滴たらす

など、様々な方法があります。

なお、認知症予防の場合、
「昼はローズマリーカンファーとレモン」
「夜はラベンダーとオレンジスウィート」

と、昼夜で香りを切り替えるのが効果的だとされています。

これは、ローズマリーカンファーとレモンは体を活性化させ、ラベンダーとオレンジスウィートは体をリラックスさせるためです。
使いわけをすることで、効果的に使用したいものです。

認知症予防に期待の食事とアロマ療法のまとめ

日本では高齢化が進み、認知症の患者は増加傾向にあります。

しかし認知症は、まだ解明されていない部分が多く、現在のところ完全に防ぐことは出来ません。

とは言え、食べ物やアロマなどによって「認知症になりにくい」状態にすることは可能であるようです。

どちらもそれほど手間のかかるものではありませんので、毎日の生活に食事とアロマ療法による認知症予防を取り入れてみてはいかがでしょうか。