春夏の甲子園や箱根駅伝、インターハイなど、高校生の選手権があるたびに疑問に思うことがあります。

学校名が、成城学園、PL学園、桐光学園、報徳学園など「学園」が付く学校があるのに対して
箱根駅伝で有名な青山学院大学や関西学院大学、フェリス女学院大学、明治学院大学(明治大学ではない)、常総学院など、「学院」が付いた学校があります。

一体この「学院」 と「学園」違いは何なのでしょうか、気になりましたので一度調べてみたいと思います。

「学院」の付く学校

「学院のイメージ」=公共的な施設・建物の荘厳さが想像されます。
「○○学院」という名前が付く学校のうち約7割がミッション系の学校のようです。

キリスト教の修道院のイメージが強いはずですね。ほとんどが私立の学校ですが、例外に秋田市立御所野学院中学校・高等学校という学院と名称が付いた公立の中高一貫校も存在しています。

また、国立保健医療科学院などの研究機関、日本歯科学院専門学校、などの専門学校もみうけられます。八戸工科学院は職業訓練校・大阪芸術工科学院 美術研究所など専門課程の専修学校にも学院が使用されています。

ちなみに学校法人青山学院の概略は

明治時代初期に米国メソジスト監督教会から派遣された宣教師たちが設立した3つの学校を母体とするミッションスクールである。学院院長・理事長および大学長・短期大学長を除く設置学校の長はキリスト者であることが義務付けられている。

なるほど、バリバリのミッションスクールのようですね。

「学園」の付く学校

「学園のイメージ」=目的のために人々が集まり、学ぶ施設。
仙台育英学園、桐蔭学園、桐光学園、愛光学園など学校法人の名称で使用され、複数にわたるいくつかの学校から成る学校法人となります。例えば桐朋学園付属中学校・高校など、複数の学校を経営している場合が多いようです。

エスカレーター式に勉学が継続出来る私立の学校で、進学時の安心感と名門のイメージがあります。
その他、出版、学習塾、通信教育で有名な「浜学園」は一つの企業になります。

成城学園の設立の概略は

1917年、澤柳政太郎が日本の初等教育改造を志し実験的教育の場として、成城小学校に始まり、さらに卒業生の受け皿として成城第二中学校・成城高等学校が設立され、学園の拡充が進んだ。

この過程で成城小学校・第二中学校・高等学校を運営する独立の財団法人成城学園が成城中学校から分離して設立され、これが現在の学校法人成城学園の前身となった。

「学院」 と「学園」の違いのまとめ

「学院」は「建物そのもの」、「教える側の厳格さ」という意味があり、7割がミッション系ということから宗教系をイメージさせます。

一方「学園」は「学ぶ者が集まる場所」というような学ぶ側に立ったアットホーム的な学校のイメージが感じられます。

どちらも創始者が始めた意義と目的・理念が込められた名称になるかと思います。

学校法人名のうち「学園」は修道学園→広島修道大学など省略されるケースがありますが、青山学院大学のように「学院」は省略せずに大学名称に含む場合が多いようです。

少々ややこしかったかもしれませんが、スッキリしたでしょうか?