
DTPソフト「イラストレーター」を使ってデザイン構成が出来上がったら、入稿前に最終的にやらなくてはいけないことが二つあります。
一つは写真などの「画像の埋め込み」、もう一つは「フォントのアウトライン化」になります。
これをしていないと、入稿失敗となり、データ修正をして再入稿となります。また、パソコン上でも、後々配置した画像の紛失になりかねません。
過去に私が何度もうっかりミスでしなくていい失敗をした経験から、今日は入稿に失敗しないためのイラストレーターの画像の埋め込み方とその応用についてお伝えします。
なぜ画像の埋め込みが必要か?
私も最初のうちは画像は埋込みにせずに、画像を配置した後、イラストレーターデーターに添付して、MO、CDに保存していました。
ところが、これがいつの間にか添付したはずの画像が見当たらなくなったり、入稿の際のミスにつながったりしたので、必ず画像は埋め込むようになりました。
紛失した画像・写真を探すのはかなりの時間がかかり、まず見つかりません。結局無駄な作業になります。
画像の埋め込み方法
私の稚拙な名刺のレイアウトになります。まずファイルの配置で写真や画像を選択して配置します。この時点では二つの画像はまだ埋め込んでいません。
「リンクのダイアログボックス」に見える画像を選択して
右かどの編集バーをクリックすると、埋込みのパネルオプションが出てきますので、ここで「画像を埋め込む」を選択します。
赤丸の中に埋め込まれた印がでますので、これで完了です。
ちなみにこの作業はコピー&ペーストで持ってくると、自動的に埋め込みが完了してこのマークが出てきます。楽ですよね。
ワンランク上の埋め込み裏技
背景の塗りがない画像を配置するとこのように後ろの画像や色に溶け込んだレイアウトができます。
この場合フォトショップ上で、背景を透明にして、.jpegではなく、フォトショップ形式(.psd)でファイルを保存する必要があります。
フォントのアウトライン化
文字情報は他のパソコンでも同じ表示ができるように、フォントのアウトライン化をしておきましょう。
必要であれば、アウトライン化する直前のファイルも別名で保存しておくと、何かあった時に戻れれるので、とっておきましょう。
フォントのアウトライン化は全てのレイヤーを表示させて、全てを選択(ctrl+A、macではcommand+A)してから書式のアウトライン作成を押します。
一つ一つしていると漏れが出てくるので、この方法が間違いありませんよ。
イラストレーター 使い方:画像埋め込みのまとめ
画像の配置から埋め込みとワンランク上の透明画像の埋め込み、フォントのアウトライン化の必要性と使い方を説明しましたが、つたない解説でお分かりいただけたでしょうか?
慣れてくれば、当たり前のことですので、何度も経験してみてください。
恥ずかしいのですが、私は急ぎの仕事の時にこの「画像埋め込み忘れ」を2度ほど経験しております。
入稿の前には必ずこのチェック作業を忘れずに行いましょう。この他にも「塗り足し」「郵便番号」「電話番号」「住所」「人名」などチェック項目を印刷して赤で塗りつぶしていくようにすると、印刷物の失敗も無くなるのではないかと思います。
ミスはないだろうではなく、「必ずあって見つけてやる」と思いながら、校正するように心がけましょう!
最後にもう一つ、イラストレーターのバージョンですが、たまに最新バージョンで保存したデーターを送ってくる方がいらっしゃいますが、相手がどのバージョンかわかりません。
CS1などの低いバージョンに保存し直してから送るようにしましょう。(画像フィルター・効果などが消えない程度に、シンプルが一番ですけど)