啓蟄(けいちつ)の意味とは?2021年はいつ?

最近めっきり使うことがなくなりましたが、「啓蟄の候(けいちつのこう)となりましたが、、」と手紙での時候のあいさつをご存知でしょうか?

「啓蟄の候」・「啓蟄(けいちつ)」とはいったいどんな意味の言葉なのでしょうか?

今日は学校でも教わらなかった「啓蟄」という言葉にスポットを当ててみたいと思います。

今さら人に聞けない&知っていて損はない「春の季語」「3月の時候のあいさつ」などにも使われる「啓蟄」という言葉と年中行事との関わりについて深く調べてみましょう。

啓蟄(けいちつ)の意味は?

啓蟄とは柳の若芽が芽吹き、ふきのとうの花が咲くころの「春のおとずれ」を告げる春の季語になります。

啓蟄(けいちつ)の「啓」は自由になる、「蟄」は虫が冬ごもりをしている様子を意味する漢字です。

つまり、気候が暖かくなり、土の中で眠っていた虫たちが目を覚まし、地上に出てくる時期と言う意味になります。

啓蟄の前後の節気

啓蟄とは二月節(旧暦)のことで、通常3月の5~6日にあたります。
又、期間としての意味もあり、この日から、次の節気の「春分」前日までの期間を指します。

ちなみに、啓蟄の前後の節気は次のとおりです。
雨水 → 啓蟄 → 春分

二十四節気とは

二十四節気とは春夏秋冬の4つの季節を更に6等分に区分けした節気のことです。

二十四節気(にじゅうしせっき)の 季節の区分け
春分点を起点とする15度ずつの24分点に分け、太陽がこの点を通過する時を二十四節気とすることにした。

節気を詳しく見てみると、効きなれないものもありますが、知っている季節の言葉もたくさん出てきます。

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春分⇒清明⇒穀雨⇒立夏⇒小満⇒芒種⇒夏至⇒小暑⇒大暑⇒立秋⇒処暑⇒白露⇒秋分⇒寒露⇒霜降⇒立冬⇒小雪⇒大雪⇒冬至⇒小寒⇒大寒⇒立春⇒雨水⇒啓蟄

2021年今年の啓蟄の日時

2021年の今年の啓蟄の日時は次のとおりになります。
2021年 3月5日 8:53

どうやら、啓蟄の日はおおむね5日と6日を行ったり来たりするようですが、3月4日や3月7日の場合もあるんですね。

啓蟄にする行事

菰(こも)外し

啓蟄の時期に菰(こも)巻きしていた松の木の菰(こも)外しを行う地域が多いようです。

春先に、この「こも」の中で越冬したマツカレハの幼虫を「こも」ともども焼却し、マツカレハの駆除をする。施術の時期的に冬支度のように解釈する向きもあるが、決して防寒目的ではない。

雛人形と啓蟄の関係

雛人形を飾る時期も節気を目安にしています。
雛人形を飾るのは厳しい寒さが和らぐ雨水2月18日(木)のころになります。

そして雛人形を片付ける時は啓蟄の日あたりが良いとされています。少なくとも3月中旬までには片付けた方がいいでしょう。

啓蟄(けいちつ)の意味のまとめ

昔の人は啓蟄のころに鳴るカミナリのことを、その音に驚いて虫たちが土からはい出してくると考え、「虫出しのかみなり」と呼んでいたそうです。

啓蟄で言う虫の中には、両生類のカエルや爬虫類のヘビも含まれています。カエルを漢字で書くと「蛙」、ヘビは「蛇」とどちらも虫へんが付いているのはこのためです。

以上、春の節気「啓蟄」についての深読みいかがだったでしょうか?
「啓蟄」という言葉によって昔の人が季節のおとずれと万物の営み、年中行事との密着した関係をいかに大事に守り続けてきたのかをうかがい知ることができました。

是非ともこの風情ある日本の言葉を次の世代に伝え残していきたいものです。