高校・大学受験や就職試験、面接時など、「今までの努力が試される」シーンでは誰でも緊張するものです。
その後の進路や人生までもが決まると言っても過言ではなく、緊張は最高レベルに達します。
なんとかして落ち着きたいものですが、「緊張」は人間の自然な反応なので完全に消し去ることはできません。
それでも緊張を和らげる対処法があるはずです。
今日は、受験・面接において「人はなぜ緊張するのか?」その緊張のメカニズムを学び、数々の研究によって実証されている「極度の緊張のほぐし方」をお伝えします。
このまま何もしないままではいつまでたっても「緊張」から解放されることはありません。
「極度の緊張のほぐし方」を実践することで、受験・面接やスピーチなどの会場で今までとは違う自分を発見し、少しでもお役に立てれば幸いです。
人はなぜ緊張する?メカニズムについて
人間の体内には、自律神経と呼ばれる2つの神経があります。
緊張する時に優位になる「交感神経」と、リラックスすると優位になる「副交感神経」です。
通常はこれらの神経がバランスよく働き、体をコントロールしています。
しかし、ストレスが加わると交感神経が優位に働き、心拍数の増加、血圧の上昇、筋肉の緊張、発汗などの症状が出て、体が「緊張した状態」になります。
受験・面接会場で緊張しない方法とは?
受験・面接は、何度経験しても慣れない場面ですね。特に面接では自分を見られていると思うと、誰でも過度に緊張してしまいます。
しかし、考えようによれば「リラックスしすぎていると緊張感がない人と思う」という面接官の意見もありますので、適度な緊張は必要と言えます。
以下に緊張しない方法を紹介しますが、仮に不採用だとしても「落ち込む」のではなく、「縁がなかった」と考えるようにしましょう。
あなたを必要としている学校・会社はきっとあります。
早めに到着して空気に慣れる
雨、荒、雪、事故など当日は何が起こるかわかりません。面接会場へは余裕を持って出かけましょう。
大慌てで走って到着し、汗だくで面接を受けるのは良い印象ではありません。事前に一度下見をしておくと更に安心です。
30分くらい前には着いて身だしなみを整え、場の空気に慣れておきましょう。
化粧室の場所も確認しておくと安心です。万が一電車の遅延などで遅れる場合は、連絡を入れるのがマナーです。
「強いポーズ」を試してみる
社会心理学者のAmy Cuddy(エイミー・カディ)氏の研究では、胸を張り、腕を上に挙げて伸ばす「強いポーズ」を行うと、心理的に強くなり自信がつくという結果が報告されています。
支配力や攻撃力が強くなるホルモンの「テストステロン」が増え、ストレスに反応して分泌するホルモンの「コルチゾール」が減少するというデータが出ています。
逆に背中を丸めて頭をうなだれていると、「敗者」のポーズになり、気持ちまでネガティブになってしまいます。
「上を向いて歩こう!」ではないのですが、まずは正しい姿勢を意識することが自信につながっていきますよ。
笑顔が作れるくらいの余裕を持つ
ドイツの大学で行われた実験では、意図的に笑顔を作るとその後は良い気分になり、悲しい表情をした後は悲観的な気分になるという結果が出ています。
表情を変えるだけでも脳に働きかける力があるため、緊張した際は笑顔を作ってみましょう。
良い気分になって、さらに良い結果を呼び込みましょう。
深呼吸することを思い出す
深呼吸は、副交感神経を優位にさせる働きがあるため、リラックスできる方法の1つです。深呼吸を腹式呼吸で行うと、さらに効果があります。
おへその下にある「丹田(たんでん)」というツボを意識し、吸う時にお腹を膨らませ、吐く時にお腹を凹ませるようにしてゆっくり深呼吸してみましょう。
面接官へ感謝の気持ちを伝える
緊張すると自分のことばかりを考えてしまいがちですが、面接官への感謝の気持ちを持つと少し思考が変わります。
「忙しい中、自分のために時間を割いてくれた」と考えてみましょう。面接の最後にお礼の言葉を述べれば、気持ちよく終了します。
受験で緊張しない方法とは?
今後の進路が決まる受験も大変緊張するシーンですね。集中力を高めるための適度な緊張を保ちながら、今まで積み重ねてきた力を最大限に発揮しましょう。
前日は少しリラックスして過ごし、徹夜などの無理をせずに早めの就寝をおすすめします。
筋弛緩法で顔をリラックス
筋弛緩法とは、筋肉に力を入れた後に抜く方法です。
受験会場で座ったままできる方法としては、「8秒ほど口を尖らせてから緩める、8秒ほど目を強くつぶって力を抜く」のように力の差を脳に伝えるとリラックスできます。
力を入れてからストンと抜く、という点がポイントです。
呼吸法を実践してみる
先程深呼吸について述べましたが、4・4・8という呼吸法もあります。鼻から4秒吸って、4秒息を止め、8秒かけてゆっくり息を吐きます。
緊張すると呼吸が早くなり、脳内に酸素が増え過ぎてうまく働かなくなってしまいます。
そこで呼吸法を行い、吐く時間を長めにして落ち着きを取り戻しましょう。
やはり「強いポーズ」が有効
入試の際にも、先にご紹介した強いポーズをおすすめします。
トイレの個室でも良いですが、混んでいる場合は廊下や外で景色を見ながら腕を大きく伸ばしてみましょう。
さらに心の中で自分に話しかければ、自信を持って臨めますよ。
「今日までやった」ことを振り返る
受験に備えて、今までやってきたことを思い出してみましょう。
数々の問題集やプリント、計算用紙、ノート、表紙がボロボロになってきた単語帳など、目に見える実績がたくさんあることでしょう。
「ここまで頑張った、だから大丈夫」という自己暗示はとても大切です。
不安要素を書き出す
アメリカの大学が提案している緊張しない方法は、試験の前に不安要素を書き出すというものです。
脳内の「ワーキングメモリ」と呼ばれる部分が不安でいっぱいになってしまうと、本来の力が発揮できません。
思いつくままに紙に書き出して、脳をスッキリさせましょう。
周りの会話を聞かない
受験会場では、試験に関する話題で持ちきりです。
他人の話を聞いてしまうと、周囲がすべて優秀に見えてきたり、自分の苦手分野が浮き彫りになったりします。
聴覚はシャットダウンし、自分のことに集中しましょう。
周囲を威圧する作戦!?
反対に「自分はすごいぞ!」と周りにアピールする作戦に出てはいかがでしょうか。
ボロボロの問題集や偏差値の高い学校の過去問をさりげなく積み重ねてみる、答案はひたすら書き続ける、などの方法があります。
ただし、そちらに集中し過ぎると本来の力が発揮できませんのでほどほどにしておきましょう。
スピーチや発表で極度に緊張しない方法は?
大勢の人を前に行うスピーチや発表も、大変緊張する場面です。
進め方や読み方などの準備は充分に行うことを前提とし、本番で緊張しない方法をご紹介します。
聴衆を「すごい人」や「偉い人」と思わず、子供や動物と考えてみる方法もあります。
本番を想像して緊張しない練習
スポーツ選手も実践しているイメージトレーニングも大変効果があります。
本番の流れを考えながら、自分が進めている状況を予行演習します。
主観的・客観的の両方から想定してみてください。
本番を想像して緊張しないようになれば、スムーズに行えるでしょう。
自分を録画してみる
現代ではデジタル化が進み、録画用の機器が様々に増えました。
デジタルカメラやスマホなどを活用し、自分が行っている姿を録画してみましょう。
客観的に見ることで、「ここはこうした方が良い」「思ったよりしっかりしている」などと評価できます。
2時間前に肉を食べる
肉に含まれる「トリプトファン」は、緊張を抑える神経伝達物質「セロトニン」の原料になります。
本番の2時間ほど前に肉を食べると、丁度よいタイミングで効果が出ると言われています。
ただし、もたれる可能性があるため胃腸が弱い人にはおすすめできません。
完璧を目指さず、ゆっくり丁寧に
人は、緊張すると早口になる傾向があります。内容を聞き取りやすくするためにも、意識してゆっくり丁寧に話すことを心がけましょう。
完璧にこなそうと思うと余計に緊張するのでハードルは低めにし、上手くできた場合は自分を褒めて自信につなげましょう。
視線は人でなく後ろの壁に
聴衆の顔や表情を見てしまうと、どんどん緊張が高まります。しかし、ずっとうつむいたままでは印象が良くありません。
視線は後ろの壁に合わせ、時折原稿を見るようにすると不自然にならず進められます。
伝えるべき3つの言葉
スピーチの場合は、長々と原稿を書くよりも3つの言葉をメモしておくことをおすすめします。
- 最初に伝える言葉
- ポイントとなる言葉(柱)
- 最後に締める言葉
これだけ押えておけば、多少の変更も臨機応変にできます。心配な場合は簡単な流れなども加えておきましょう。
おわりに
受験や面接、スピーチなどで役立つ「緊張のメカニズムとほぐす方法」を紹介してきました。
極度に緊張しない方法は、会場でも簡単にできそうですね。自分に合う方法をぜひ実践してみてください。
体調管理は適度な睡眠と栄養バランスの摂れた食事、こもりっきりにならないよう適度なストレッチや運動など、正しい食生活にあります。
準備してきた力を最大限に発揮するためにも、体調を整えて本番に臨みましょう。
良い結果が出るよう祈っています!
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なぜ、こんな大胆な事ができるのでしょうか?
それは簡単です。満足させる自信があるからです。
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しかしこの技術を一旦身につけてしまえば、一生使うことができます。
焦らずに実践し、一度成功体験を味わえば、自分のがんばり次第でどんどん自信がついていくでしょう。
きっと、将来への漠然とした不安もなくなるでしょう・・・
その知識と技術は人生を変える、という言葉にふさわしいものとなるでしょう。
もう一方の道は、何もアクションを取らずに現状維持を続けること。
今の状態でなにもせずに、緊張の生活を容認し続けるかです。
それで明るい将来が見えるならそれも良いかもしれません。
世の中の大半の人は、新しい行動を取る勇気がない普通の人です。
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