高齢者の運転事故 増加の原因と対策とは?

数年前宮崎市の繁華街で起こった歩道を数百メートル暴走した事故。2名の尊い命が奪われました。事故をおこした方は高齢者で退院直後の出来事でした。

一方、認知症の高齢者が小学生を跳ね、逃走という痛ましいニュースも相次ぎました。

容疑者は捕まりましたが、小学生の意識は未だ戻らず、裁判でも認知症を患っている方に責任能力があるかが否かが問われています。

全国各地で高齢者による近年の事故をまとめてみると

  • 前橋市で85歳が女子高生2人を車ではねた事件   
  • 男性死亡 運転手は元特捜部長   
  • 80歳女が運転の車 駐車場で暴走   
  • 70代男性の車が急発進 男性死亡   
  • 75歳運転の車が国道逆走し事故   

交通手段の少ない田舎では自動車は生活・仕事する上で必需です。まだ現役で軽トラックで田畑の作業をされている高齢者の方も多いと思いますが、あなたのご家族は大丈夫でしょうか?

今日は高齢者の方々が加害・被害者となる自転車・自動車事故の原因と未然に防ぐ対策を考えてみたいと思います。

高齢者運転事故の原因とは

認知症でなくても、高齢になると運転時の視界が狭くなりがちで、急に発進したり、一旦停止無視など、ヒヤッとする場面に何度か遭遇することがあります。

自動車の運転は視覚・聴覚による判断能力、その他様々な高度な運転技術が必要です。一瞬の迷いや判断ミスで重大な事故に発展します。

高齢になるとこの運転に必要な視覚・聴覚による判断能力や運動神経の低下、危険予知能力の衰えなどが主な原因となるようです。

例えば高速道路逆走など、気がついたらいつの間にか、出口から入り込んでしまうなど判断能力が突然なくなるケースも怖いですね。

逆走しにくい標識や出入り口の構造が見直されていますが、まずはご家庭で注意を喚起しましょう。初めての場所には行かない、運転させない方が無難です。

高齢者が事故を起こさないための対策

高齢者ドライバーを見守る

視覚や聴覚に加えて、危険予知や反射神経も衰えてきますので、高齢者マークのついた車をみかけたら、間隔を空けたり、別の道を行くなど、注意を払いましょう。

イライラしてすぐ後ろに付けても、決して譲ろうとはしませんし、逆にプレッシャーを与え、事故に繋がりかねません。

いずれ、自分もたどる道です。寛大な心とゆったりとした気持ちで見守っていきましょう。

ブレーキとアクセルの踏み間違え事故もよくあるので、コンビニなど車の周辺に子どもを置いておかない、車の後ろを歩かないを徹底させること。

普段から車は必ずバックで駐車する癖をつけておくと、このような事故を防ぐことができます。

免許証の返納

これから高齢化が益々進んできますので、まずは自分のご家族の運転が適切であるか、運転に不安が出てききたら、免許証を返納させたほうがいいのか、家族で検討する時期が必ずくると思います。

免許書返納の特典があります。運転する権利、ドライブする生きがいもありますが、ここは勇気を持った家族の決断が必要です。危ない兆候が出だしたら、相手を尊重して穏やかに話し合いましょう。

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許書を返納した方には様々な特典・優遇措置が受けられるのをご存知ですか?

高齢者運転免許自主返納サポート協議会の加盟店舗では「運転経歴証明書」を示して、ホテルやレストラン、引越し、温泉施設、商店街など割引サービスを受けることができます。

警視庁のHPを覗いてみてください。
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kotu/hennou/hennou.htm

高齢者の自転車事故を防ぐには?

高齢者による自転車事故中でも特に転倒事故が多いようです。 一番の原因はふらつきによる事故になります。

高齢になると、反射神経や運動神経などが徐々に衰えてきます。 ふらつきの原因は足が届かない自転車に乗るのが良くないらしいです。

ちょっとした点検で事故は防げます。一度見直してみましょう!

  • 両足が着くまで、サドルを下げる
  • 車輪の直径が小さい自転車を選ぶ
  • 重心を下げ、安定させる
  • ブレーキ、タイヤ圧の定期点検も必要
  • 転倒時のためにヘルメット・手袋を着用

もしもの時のために、ヘルメットをかぶるのが最大の対策ですが、面倒くさい、カッコ悪い、重い、暑いなどのイメージがありますよね。

ところが、最新のヘルメットはおしゃれで軽いものが開発されていて、一見それと気づかないものが多くで回っています。

帽子と変わらないタイプもあり、これでおしゃれと同時に安全を確保できますので、もしもの場合を考えてヘルメット式帽子を着用するのはいかがでしょうか?

ヘルメット式帽子、おしゃれな手袋など、母の日や父の日、敬老の日のプレゼントにもいいでしょう。さりげなく安全をプレゼントするのもいいですよね。

また、転倒した場合、アスファルトとの摩擦で手や足はかなりの打撲や、擦り傷になります。

スピードにもよりますが、やけどと同じくらいのダメージが生じるので、手袋1枚はめておくだけで、怪我を最小限に留めることができます。

おわりに

今日は近年増加傾向にある「高齢者の自動車事故の原因とその予防対策」「自転車事故の予防対策」についてお伝えしました。

高齢者にとって、自転車・自動車は大事な交通手段ですが、時に命を一瞬にして奪う凶器に成りえますので、交通ルールやマナーを遵守しながら、快適な自転車・自動者運転を楽しんでいきたいですね。

高齢者の自転車事故、頭は守られても、骨折など、寝たきりになる可能性もありますので、雨の日や、風が強い日は自転車での外出を避けた方が良さそうです。先を見越す判断力も大事なポイントとなります。

最後に明日は我が身、老いは近い将来誰もが経験するものです。高齢者ドライバーを見たら、決してあおらずに心に余裕を持って見守っていきましょう!!